愛媛大学 社会共創学部 環境デザイン学科

教員紹介STAFF

バンダリ ネトラ P.BHANDARY Netra Prakash

バンダリ ネトラ P.
教授
  • 専門分野土木施設工学、地盤防災工学
  • 授業担当科目自然災害学、海外フィールド実習、物理学

メッセージ:愛媛大学社会共創学部は2020年度から卒業生を社会へと輩出し始めています。文理融合学部として2015年に設置され、最早本学部の教育研究活動を社会的に評価される時代になってきております。学部内4つの学科のうち「環境デザイン学科」では、環境、地域計画、防災を中心に実践的教育を行っているとともに、これらの分野に関係する社会科学(経済学、政策学、マネジメント学、社会心理学など)と自然科学(環境学、持続可能性化学、生態学、地質学、地理学、地域計画学、自然災害学、防災工学など)の各種課題を対象に研究活動を行っています。
 是非、愛媛大学社会共創学部環境デザイン学科に入学し、環境、地域デザイン、防災に関する専門的教育を受けていただきたいと思います。

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■教育活動

私は元の専門分野が土木工学であり、完全理系の人間ですが、本学科では「地域デザイン・防災」コースにおける自然災害と防災に関する教育研究活動を行っています。自然災害と防災に興味を持ったのは、①大学院修士課程と博士課程の研究で土木分野の地盤工学という専門分野を中心に地すべり、土砂災害やその他の地盤災害に関する研究を行ってきたことと、②出身国のネパールは日本と同様な地質地形や気象的環境が自然災害の発生し易い地域であるという2つの理由があります。 私の担当している主な科目は、①物理学(1年生)、②海外フィールド実習(1・2年生)、③自然災害学(3年生)、④国際プレゼンテーション演習(3年生)等であります。

自然災害の仕組みを理解し、その知識を防災・減災に役に立たせるには自然災害の発生する環境や災害を引き起こす自然・人為的要因の物理学的要素を把握しなければなりません。また、自然環境や地域社会環境においても、その空間と時間的変化を物理学的に理解しなければなりません。これらのことを理解するには、物体の空間・時間的位置、運動、そしてこれらの正確な予測等について学ぶ必要があり、高校卒業直後に理系からの新入生には復習ともなるかも知れませんが高校で学んだ内容と同様な「物理学」を学びます。海外フィールド実習では、私は海外での事例を対象に現地視察訪問・調査(聞き取り調査、フィールドワーク等)を行い、現地での課題に発掘し、解決策を考えるという受講生とともに教育研究活動を行っています。実習対象国は、ネパールとカンボジアと指定されています。「自然災害学」では約7割の内容は日本国内の自然災害の発生する自然・社会環境に関する自然科学的内容と3割ほど「防災」全般に関する政府、自治体、地域社会の取り組みと法的・計画的な内容を社会科学的観点から学びます。また、本学部・学科のもう一つ主な目的は、国際社会でも活躍できるグローバル人材育成であり、自分と自分のアイディアをどのように国際的に表現すればよいのかを学ぶために、英語を中心に「国際プレゼンテーション演習」の授業を行っています。

■調査研究活動

私は、今降雨による土砂災害と地震による地盤災害を対象に地理情報システーム(GIS: Geographic Information System)をツールとして地域空間における各種環境的要因データを解析しながら研究活動を行っています。これらの研究成果は。今後の防災・減災に役立つと考えています。以下に、私の調査研究活動の一部を示しています。

<プロジェクト演習系課題例>プロジェクト演習系調査研究等は、学生が少人数(3人~4人)グループで地域の課題に取り組んで、資料調査・現地調査により情報・データを収集し課題を解決する案を考えポスター、または口頭で発表を行う実践的教育手法であります。過去に取組んだプロジェクト演習系課題は以下のようになっています。

GISを用いた地すべりハザードマップの作成

 ■ 土砂災害危険個所の地形地質的分布図作成と土石流危険区域内リスク評価~香川県と松山平野を対象に~

 ■ 平成30年7月西日本豪雨災害時愛媛県南予地域における土砂災害の分布特性

 ■ 平成30年7月西日本豪雨災害~宇和島市・吉田町周辺の斜面崩壊地の分布特性~

 ■ 平成30年7月西日本豪雨災害時の松山市高浜地区における斜面崩壊箇所の特徴

<令和元年度卒論テーマ>

 ■ 災害歴データに基づく防災GISデータベースの作成

 ■ 松山市中島地区におけるみかん畑傾斜地の安定性評価に関する研究

 ■ 平成30年7月豪雨による土砂崩壊地分布解析とXRAINデータとの関連性分析

<令和2年度以降の卒論テーマ>

 ■ 南海トラフ巨大地震を想定した西条市における初期対応の検討

 ■ 都市部土砂災害被害リスク評価法の確立~広島市安佐南区を事例に~

 ■ 愛媛県における災害歴史地図データベース

 ■ GIS解析法による地形情報を用いた豪雨時表層崩壊危険傾斜地抽出 ~松山市高浜・和気地区花崗岩地域を対象に~

 ■ 高齢者向けアンケート調査結果による防災街づくりに関する検討 ~愛媛県松山市を対象に~

 ■ モザンビーク・ナンプラ市貧困街における居住環境の現状と課題からみる持続可能な地域社会づくりに関する研究

 ■ 災害時ウェブサイトへの集中アクセス対策方法の模索~PHPプログラムによる自動表示簡素化の有用性~

 

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