愛媛大学 社会共創学部 環境デザイン学科

教員紹介STAFF

松村 暢彦MATSUMURA Nobuhiko

松村 暢彦
教授
  • 専門分野土木計画学、都市地域計画学
  • 授業担当科目地域デザイン論、フィールド実習、住民参加と合意形成

■担当授業
道の駅「風和里」(松山市北条地区)を舞台に、道の駅と地域の活性化を共通のミッションとして、風早の郷ふわり協同組合と愛媛大学社会共創学部環境デザイン学科、国土交通省松山河川国道事務所、(株)建設技術研究所がチームふわりを結成し、公・民・学協働のもと、若者の発想力や学問的知見を活用した活性化の企画検討・実践を環境デザイン概論、環境デザイン論の枠組みを使って平成29年から行っている。「風和里」で行われている2月の柑橘まつりでみかん大福や足湯を出店したり、閑散期の6月に「ふわたま祭」を立ち上げて、北条名産の玉ねぎを使ったメニューを開発したりしている。この授業では、「実践なき理論は空虚、理論なき実践は暴挙」という言葉を念頭に置いて、PDCAサイクル(Plan・Do・Check・Act)を学生が学ぶ理論としてとりあげ、実践的に学ぶ授業を行っている。

 

■プロジェクト

野村町野村地区は、平成30年7月豪雨にて甚大な人的・物的被害が発生した。復興方針の一つとして「市民、行政、学識者等との協働による未来へ飛躍する復興の実現」が掲げられ、野村地区内自治会や各種団体等の代表者、公募による市民、野村高校の生徒と愛媛大学、東京大学とが協力して、野村地区の将来像を描いていく「のむら復興まちづくりデザインワークショップ」を実施している。令和元年5月から10月の6回のワークショップを実施して、「のむら復興まちづくり計画」を取りまとめた。その後、令和元年12月からワークショップを継続し、肱川沿いの河川空間の基本設計を策定しているところである。毎回のワークショップに、環境デザイン学科の学生が参加し、ファシリテーションを行ったり、計画づくりの支援を行って実践的な学びを進めている。

 

■卒論

阪神・淡路大震災以降,災害ボランティアの注目度が高まっており,その中でも大学生による災害ボランティア活動が重要視されている.そこで、平成30年7月豪雨での愛媛大学における大学生の災害ボランティア活動の実態をアンケートで把握したうえで、災害ボランティア活動と自己効力感との関連性を明らかにした.アンケート結果からは,日頃の大学生活での活動が社会人基礎力に影響を与え,さらに自己効力感や重要性認知を通して災害ボランティア活動の行動変容につながっていくことが示された.このことから,大学では正課活動とともに部活などの正課外活動にも尽力できる環境づくりや支援が将来災害が発生した際の大学生の災害ボランティア活動の参加促進に繋がることが示唆された.

写真-9 平成30年7月豪雨での災害ボランティア活動

図 大学生の災害ボランティア活動の意識構造